富田恭平(22)

ーまずはこれをなんで宝物にしたかっていうところから、に選んだかっていうところから。

そうですねえ。まあこれがまずなにかっていうと、でっかい方のノートが高校卒業してからずっと書き溜めてきた日記みたいな。


ー日記書いてるの。

そう、書いてるよ


ー今も。

ずっと書いてるよ。で、このちっちゃいノートは大学入ってから、書き始めた、
まあなんか、ノート兼メモ帳兼、なんかなんでも帳みたいな。
まあなんか、いろいろとこう、思い出深いし、
書いてきたことによっていろいろいいこともあったし、
てことで、一応宝物として、強いて挙げた感じだった。


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ー強いて挙げた?他には別にないの?もともと。強いてって。

うん。あんま宝物。なんだっけ、思い出でもいいって話してたでしょ。
場面場面に切り取られてていうか、まあなんか、これで全部思い出。


ー思い出が宝物?

そういう感覚ないかもしんない。


いや、すごい自分に生きてるなって。


ーどう生きてるの?そういうとこを聞きたい。

まずなんか、その時考えたこととか、まあ悩んだこととかをこれに書く過程でどんどん考えってたりとかして、自分の価値観とか考え方とかそういうのを作ってくれたものだし、あとこれを書くことを通じて、なんか考える力とかついたなって思うし、なんか失敗とかも振り返って、なんかこう学びもあったなとかって思うから、そういう意味で今自分を作るのに相当役に、これを書くことを通じて役に立ったと思う。
というようなものになりますね。


ー具体的にいいことあったって例えば、なんかこれによっていいこと。

いや、もうなんかもう、抽象的にしか言えないんだけど、今の自分のものの考え方とか全部作ったというか。


ーそれまでどう変わったっていうのは。高校の時までさ、書いてなかった時とどう変わってきたの。書いたことによって。

どう変わったかな。まずなんか書き始めた理由が、卒業した時に1年間まあ宅浪するってなって、でなんかその時にまあいろいろ多分、俺これから考える1年間になるんだろうなって思って、でなんか、それを記録に残しておかないことはもったいないっていう、勝手な記録欲が湧いてきて、で記録したんだけど。
でまあ記録のためにまあ、書くことを通じてなんかいろいろ考えを明確にしたりとか、そういう風になるあの、なったかな。
考える量が増えた。
考える量が増えた。なんにも考えてなかったこととか考えるようになったていうか、ていう違いは生まれたように思います。


ーどういうところで考えるようになったの。
考えてなかったわけじゃないんだけど、量が増えた。
なんだろうな。なんかこれについてどう思うとかに、すぱっと自分の意見を言えるというか、ちゃんと色んなことに自分の考え方を持てるようになった、前よりも持てるようになったかな、色んな側面において。
例えばって言われるとちょっとつまるんだけど。


ーなんだろそれって書いてることによって、なんだろう、自分の考えが整理されたってこと。

整理もされるし、新しい考え方も降ってくるし、なんか紙に書くことでなんか、
蓄積されて、考えた上にそれを考えて、考えた上にそれを考えた上に、
みたいになんかどんどんこう発展的に考えられるというか、
レベルアップして考えられるというか。


ーていうのが自分の中で一番大きい大切なもの?

うーんまでもこれを書かなくても考えたんだろうけど、でもまあなんかいろんなものを使って、こういう風に考える過程でこういうことを利用して、
まあそれ自体が、それを書いたこと自体が思い出っていうよりも、なんかいろいろと大学生活で、あと浪人とか、なんていうのかな、小中高ってだいたいなんかそんなに違わないような、こう、高校卒業してから、なんかいろいろ進路とか特に一気にかわる状況になると思うんだけど。
で、だからこそ、自分の価値観もそういう風に高校卒業してからが一番変わったりとか、まあなんかいろいろ物事を考えるようになったりとかすると思うんだけど、それってこういろいろ今まで考えてきたりとか、なんか、蓄積の象徴みたいな。

多分、高校卒業した時の自分と、今の自分が会話したらなんか、全然変な感じになると思うんだけど。お前そんな考え方違うのかみたいな。
ていうその自分の変化の記録みたいな。


ー成長自体が、自分のその成長、変化が大切なもので、それを象徴しているもの。

そうだね、変化が大切だったかな。
どういう風に変化したっていうと難しいんだけどね。なんていうか各論でねやらないと多分難しいんだよね。


ーいやまあそれが一番大きかった変化がその高校卒業してから今まで。

そうだね。全然、なんていうか、会ったことない人に会ったり、会ったことないタイプの人と会ったりとか、全然しなかったような経験をしたりとかまあ基本的に学校の中で完結してたから、小中高は。そういう意味で、うん。


ーなるほどなるほど。じゃあ次の話いこうか。次夢なんだよねじぶんの。恭平の次の夢。達成したいこと。目標とか。

あまりなんかそのね、夢って言う言葉があんまり好きじゃないんだけどね。


ーなんで。

なんというか、その夢を持たないとなんかいけない空気が流れて、こう焦っちゃう人とかもいたりとか、する気もしたりとか。
あとはなんか夢、自分で建てた夢に縛られそうな気もしたりして、今のなんか、まだ社会人にもなってないし、全然限られたことしかしてない中で、夢をなんかたてるのもなんかあれかなって思って、まあ変化の、予想外のことから、こういろいろと変化していくこととかもあると思うから、なんかあんまりこれっていうもの一つ建てて、それになんか捉われたくないというか。


っていうのを思うようになったのが、1年生の時に学園祭実行委員、俺全ての局入ってて、一番苦手だったのが渉外。が一番苦手だったんだけど、なんか今の一年生とかけっこう1人でさもう渉外行ったりとかしてるっぽいけどさ、そんなの俺には考えられないぐらい、なんでお前ら1人で行けるの?ぐらいで。1年生の頃ね。で先輩についてきてもらって、でやっとできてたんだけど。
まあ二年生になってそれがまあできるようになって1人で。で、そのなんか延長線上でなんか花火の挨拶周りとかを、まあなんかいっぱいあんまり手伝ってくれる人いなかったから、学園前は後輩と俺で行ったんだけど、多分1人で200軒300軒くらい回ったりとかして。で、なんか、ていう中でそういうなんつーの、外に出て、まあなんか飛び込んでいくみたいな、ていうことにすごい楽しさを覚えて、今けっこうフィールドワークとかすごい好きなんだけど、なんかそれの原点がそれにあったりとかしたんだけど。

で、まあ要するに一年生の時にその一番苦手だったものから、なんか今のすごいそういう好きなものにもつながってきたって意味で、なんかそういう予想外のものからなんか自分の好きなこととか、ていうものが発展してくるっていうのがあるからこそ、あんまりこれっていうのに決めないで、なんかもっと回り道したいっていうか、予想外のものからもうちょっとこう楽しんで流れるままに、もうちょっとヴァータイ的に生きていきたいっていうのがあるから、ていう感じですかね。


ーそれが目標になってんじゃないの。

ああ、それが目標って言ったらいいかもしれないね。そしたら。


ーで、最終的にどういう風になりたいとかないの?その、夢を持たないことによって、こういう風になりたいとかはないの?

ああ。とりあえず今の目標としては、なんか周りの人がこうやってるからとか、なんかよくさ、就活とかでさ、周りがインターンしてるからとりあえず自分もインターン出しとこうとかさ、そういうのあると思うけどさ、なんかそういうのを、なんかそういうので、から外れるとちょっと不安が大きくなると思うけど、でもそういうなんか不安がありつつもちゃんと、自分のなんだろう、思うままにみたいな。あんまり人に左右されずに、自分は自分て感じでやり続けてたらなと。それだけとりあえずしっかり維持したいなとは思うね。


ーこれのもともとのスタートはそれだからね。
お、つうと


ー色んなことを感じて、色んな夢を持ってる人。
だから、別にさ、就活が必ずしも夢にならなくてもいいよね、っていう、
こういう風に道を選んでいる人がいるってことを紹介することで、
だからそれぞれをこう、自分の中でそれを反芻してもらって、
見てもらった人もそうだし、インタビューしてもらった人もそうだし、
反芻してもらって、あ、自分はどういう風に生きよう、それがまあ夢だ。
でも、それ言ったことが、夢を持たないって言ったけど、それを夢だと思うんだけどね、俺は。

そうだね。まあ多分言葉の違いだよね。夢って言葉から何を連想するかの違いだよね。
でもそれ大事なことだと。
その、受験とかでさ、高校受験とかで、てかまあ、その小中高ってずっとなんか同じような人と付き合ってきたみたいな、ってなっちゃうと結局なんかその流れに任せ、流れちゃう。
でなんかその結局周りのあれになっちゃうみたいな。
あと一番なんか、うーん、なんつうんだろ。
受験の時に、受験しようってなった時にとりあえずみんな予備校行こうみたいになって、で予備校行く人がどんどん増えてって、みんな行くからみたいな。
で、まあした時に、別に予備校行かなくても勉強できんじゃねっていう疑問を拭えず、それを貫いてやってみたら、全然予備校行った人たちよりも成績あがって、まあなんか、自慢話みたいだね。なんか、その辺からちょっとね、そんな、そんな周りと合わせても別にいいことないなっていうか。


ーなんだかんだ夢を持ってる、そういう風に夢を、こういう風に考えて生きようっていう目標を持ったきっかけが、そのね、大学、高校卒業してからの変化であって、それを象徴する記録がこの宝物だったってことでしょ。

ですね。


けっこう今なんか勉強、勉強ていうか学ぶことがすごい楽しくて一番。
あのなんだろ、勉強した理論とかをもとにいろいろ考えてたことがあって、
で、それをなんかフィールドワークに行ったりして、
あ、この通りだったんだって思って、
で、フィールドワークに行った中でまた新しいことを思いついて、
で、それに関係する理論とかないかなってなったら、またそういう理論があって、
で、こういう理論をこういう風に解釈したら、
別の分野のこういう知識とか理論と結びついていくなって形で、
で、どんどんなんか専門みたいなのが広がっていく、
ていう状況がすごい楽しいと思って、
で、そういう学び続ける状況、を維持したいなってのがもう一つの夢かなみたいな。


であとはその、将来の話とかみたいな夢だったのは、なんか固定したくないみたいな言ってたけど、一応今のテーマとしては、なんていうのかな。
えっとね、すごい哲学的な話になるんだけど、哲学チックな話になるんだけど。
今のテーマの話ね、自分の。なんか今俺けっこう現状自分の人生とかはなんか肯定できてるというか、まあ肯定してるんだけど、でもそれって条件付きの話で。
なんか今こういう、自分がこういう能力を持ってるとか環境にいるからとかこういう人間関係が築けてるからとか、そういうのがあるからこそ満足できてると思うんだけど。
でも、現状なんだろう、なんか、病気になって余命何年てとかになる可能性もあるし、なんか自分が障がい者になる可能性もあるし、てなった時に、無条件に肯定できないと人生を、なんか持続可能じゃないのかなって思って。
で、それが研究テーマのなんか根本的なモチベーションにあって。
ていうところが今、追求していこうかなという夢、になるんだけど、将来、将来ていうかまあ卒業というものを将来と捉えて。

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