堺屋恭子(34)

ーまず普通になぜこの写真を選んだか。大切なものだっていうので選んだ写真なのかっていうことを。

写真








うん、えーっと、まあ自分にとってなんかそこからスタートだったというか、
親元から離れて1人暮らしを始めたのも、このお店に行って、
働くっていうのが決まってからだし、
まあその仲間とか、チャーリーブラウン(お店)の仲間とか、
一番人と人との繋がりが大きかったところだからここを選びました。


ーなんか、じゃあ、人の繋がりっていう部分で今まで人生で、小学校、中学校、高校とか過ごしてきたと思うんですけど、それが一番もう経験として大きかった。

そうそうそう。人生の中で一番、まあ楽しいことも辛いことも、いっぱいあったところ。


ーなんかそれが今に、今に繋がってるというか、そう思えることだったりとかって具体的になんか、人の繋がりってところありますか。

うん、そうですねえ。うん。具体的に。
まず、自分がすごい人見知りだったというところから始まり、本当に。
こう、人間関係が上手じゃなかったというか。なのになぜか美容師になろうとして、で、美容師になって。
やっぱりその、美容師は技術だけじゃなくて、お客さんとの会話とかそういうのもあって来てくれるっていうのがあるから。
なんか自分の技術じゃ、だけじゃ、なんだろう、足りないっていうか、そういう会話もしなきゃいけないなって思って、人と話すようになってから、人と話すのがなんかあんまりなんか、今までは下手だったというかなんかそういう、なんか上手く言えないけど。


ー苦じゃなくなったみたいな。

うん、なんか楽しくなっていった。そういう場所だった。


ー僕が来た時にはもうそれは解消されていたんですか。

それは解消されてたんじゃないかな。そうだね。解消されてたね。少しは。


ー僕はあんまなんもそんな風に感じなかったんで。

けど、そういう話をするとみんなにそう言われてた。店のお客さんには。


ー嘘でしょみたいなことですか。

そう、そう。私人見知りなんですみたいなことを、話したら、いや違うでしょって言われてたから、そういう風には感じてなかったのかも、お客さんはね。


ーそういうところで成長ていうんですかね。なんですかね。

うん、成長したよ。


ー人と話すのがあんま好きじゃなかったけど好きになるというか、苦じゃない。

うん、なんか慣れるっていうか、多分あんま慣れてなかったていうのもあって、色んな人とそういう場に行っても、初めてだから全然喋れないみたいなそういうの多かったけど、別に、うんだからなんで喋んなかったんだろう、逆に今になると。そういうのが変わったかなだいぶ。


ーそれが今になるとやっぱり一番大きいかなっていうふうに、自分の中で変わったことが大きい。

そうだね。


ーなんかインタビューした人だと、苦じゃない苦労とか、そう表現したりとか、なんか、そういう苦しいけど成長したみたいのが多いですね。

そうだね。そういう方がなんかすごい残ってるというか。


ーなんか苦しかった経験とかありますか。

苦しかった。苦しいってことはないけどやっぱり、美容師になるためにいろいろやる、大変だねえ。失敗とか、すごいいっぱいしたから自分は。まあ、それも今思えばね、いい経験だったけどその時は辛くてね、もう辞めたいって思ったりしたこともあるけど、けどそれがやっぱりチャーリーだから辞めないで済んだ。人間関係。


ーその一緒に入ってる仲間だったり、切りにきてくれてる
そうそうお客さん


ーそのだからっていう理由っていうのはなんなんですか。そのチャーリーだから辞めなかった。

理由。みんな、いい人、なんだ。まあそりゃねボスがいた時はね、東京に、それは。
いい人、いい人?尊敬できるていうか、そういう、その人のため、ためっていうのは自分のためでもあるけど、その人のためだったらなんでもできるじゃないけど、そういう人だったから。
あとは先輩とかね、厳しいけど優しい。技術は厳しいけど普段は優しい。そういう仲間がいたから、その人たちがみんなね、なんかすごいいやな人だったら速攻で辞めてると思うし、それは。人間関係がよかったということで。


ーでは、次にいくんですが、次は自分の今の夢。やりたいこととか叶えたいこと、これを目標にしてるみたいな。

ねえ、もうねえ、そうだね。夢ね。夢って仕事に関してだけじゃなくて。


ー別に、うん、自分の人生の中でですよ、それは。

あーそれはやっぱりあれですよね、母になることですよね。


ーああ子どもが。

子どもが、そうだねえ、それが夢。けどこれを夢にしてるからずっとできないのかなって思う。わかんないけど。
なんかなかなか叶わないけどすごい夢だ。けど今は一番。ずっと夢かな母になるということが。
うーん、けどまあ仕事も続けるってことで今雇ってもらってるから。まあもともと、なんだっけ、すごい服が好きなの。なんかわかんないけど。


ーそれはわかります。

うーんなんかそういう仕事にはずっと就いていたいかな。それも夢だし。で、自分のお店ってのも最初は考えなかったけど、やっぱり働いてみると、自分の店持ったらおもしろいだろうなとか思ったり、それも夢かもしれない。お店を持つ。


ーお母さんになるって、やっぱみんな思うんですかね。

女の人は特に思うよね。こうしたら普通に親になれると思うじゃん。けどそう簡単にはなれないっていうこの今のね、なんだろう。
うちはずっとただできないってだけで。うーん。そういう人が多いんだよね、今ね。生活のあれが昔とは変わったとか、普通結婚したら仕事も辞めて、昔のそういうスタイルじゃないじゃん今。女の人も普通に男の人みたいに働いてっていうその環境で、子どもができにくくなってるって人はすごい多い。


奇跡だもん、だって、ほんと子どもができるって。


ーみんな思いますよね、それってなんでなんですかね。子どもがほしいっていうのは自然な思うんですか。親からの記憶がなんとなくあるからとかあるんですかね。

そういう風になってるんじゃない。やっぱ人間、子どもを産まないとだってね、多くなっていかない、減っちゃうばっかりだからね。そういうふうになってる。ある年までいくと、女の人は特に、なんか急にね、若い頃はなんとも思わないけど、急になんか子どもがほしくなるっていうのがあるみたい。
うん、そういう風になってる。


ーそっちの、なんだ、店、お店、自分のお店を持ちたいとかって方の夢っていうところはどういうところから。

ああ、今働いてみて、やっぱり自分のお店っていうのと雇われてるっていうのとではやっぱり違って。まあ服が置いてあるけど、それが、ねえ、自分が、なんだろ、これはいい、これがいいっていうものを全部売ってるわけではないじゃん。自分がお店もったら自分がこれがいいっていう、こういうものを売れるってそういうなんか楽しさみたいな。


ーじゃあ、店舗ごとデザインじゃないけど、それができるかどうかって。

うん、そうそう自分の、こう、そう、そういうのをやってみたいかもと最近ね本当に。本当に最近。そう思った。


ーそれはふとした瞬間にって感じ。

うん、働いてて。なんか。なんだろう。うーん、やっぱりいいものがあって人が来てくれるわけで、なんか自分がこれがよしって思うものが置いてあった方が楽しい。人にも勧められるし。けどなんじゃこりゃみたいのは、やっぱり自分の全部あれじゃないからそうできないのはしょうがないけど。
それが自分のお店だったら自分の好きなようにできるからねえ、そっちの方が楽しそう、大変、それでね全く人が来ない可能性もあるんで、そういうのをなんか、ちょっと、やってみたいかもって。

いや、本当すごい最近そう思ったから、それまで、だってまだ1年だからねえ。ただお店のことを頑張ってやることしか考えてなかったけど、ちょっと余裕が出てくるといろいろ考えるから、それで、ちょっと。


ー自分の中でこの写真てのと夢がなんか繋がってたりするって思うこととかってありますか。
うん。だってまずここのお店にいたから、今その結婚した人、旦那さんはお店で知り合ったから、それがなかったら今の自分はかもしれないし。だからここでいろいろ繋がってるんだよ。


知り合ったのが、チャーリーのお客さんだったから、そこで知り合って結婚して、はい、で、ていうのがあるから、ここが大事なところっていうあの全部が繋がってるっていう。


ー自分のその夢っていうのとはなんか繋がっていますか。
自分の夢と、夢と。うん、そのほら、あれだよ、繋がってる。自分の夢は今奥さんに、あ、奥さんにはなった。そうそうお母さんにもなれなかったかもしれないけど、これがなかったら。あ、お母さん、なに言ってんだ。お母さんになれるかもしれない。


ーなれる可能性がなかったかもしれない。

そうそうそうそうそうそうそう。そ、だから夢には繋がってるよね。


ーもう一つのお店の持ちたい方とは。

お店を持ちたいのに繋がってるのかなあ。


ーそれはあんまりピンとこないかなって感じですか。

けど、繋がってるでしょ。すこーし、すごいすこーしかもしれないけど。だって小金井に住んで、で、なんだ。
高円寺、高円寺って実家からだと行くことなかったんだけど、中央線になってから吉祥寺とか高円寺とか買い物に行くことになると。で、古着が好きだから、高円寺は古着の町でしょ。
で、よく行くようになって。そこで、その今働いてるところは、そこでよく行ってた、たまに行ってたお店でそこの店長とちょっと、えっと、顔見知りだった。それが働けるっていうきっかけにもなったし。だからその夢に繋がってるっちゃ繋がってるていう。
ちょっと。なんかねタイミング的にも。
チャーリーがなくなるっていうのと、そこのお店で人が必要っていうのが重なり働かせてもらえるようになったから。だって33か。33でやったことのない職業に就くってなるとけっこう難しくて。いろいろ違うところにこう。


ー違う職業にですか。

ううん。職業的には服屋だけど、その履歴書出したりとかしたけど、全然だめだったから。
最終的にそこにちょっと、なんか、ね、顔見知りだし、最初からそういうのに頼るのはどうなんだろって自分でもあったから。
で、その帰りにたまたまよって、なんかそういう話に、あっちからなったていうか、なんで今日はいつも休みの日じゃない日に来てるよねみたいな話から、お店やめたんですって話になって、でちょうど人が必要なんだけどやらないって言われて。っていう、すごい、そのなんだろう、なんか、ね、すごいなって思って。


ーすごいっすね。タイミングというか運命というか。

タイミングだね。そう。恵まれてるなと思った。


ーで、働いてるわけですからね。で、夢を。

けど、ほんと、だから、今は、その店長がアメリカに行くってことで私が入ったんだけど、まだそのビザがおりなくて。でビザがおりれば、まあアメリカに行っちゃうから、あのお店を任されるっていう、一応ことが。
ていうことは、まあ、その、私の夢は今すぐにっていうことではなくて、すごい、今ね、その人があってのあれだから。そっちを大事に、そこを守る、そこで頑張るっていうのがあるけど。ね、まあ、もっと先のことだね、だからそのさっき言った夢は。


ーまあでも、それこそタイミングがいつくるかわからない。

そうそうそう、そうだねそういうタイミングがきたら。


ー半年後になってるかもしれないじゃないですか。可能性は低いかもしれないですが、半年じゃ。なんか他にあります言い残したこととか。

言い残したこと。言い残したことはない。まあ、今が一番楽しいってことだね。今が、なんかいろいろ経験してきて、今が一番楽しいていう。そうだね、人生の中で今が一番楽しいかも。


ーそれは常に思ってるとかではく。

じゃなくて、なんかすごい楽しいんだよ、なんか最近。あんまり、ない、そんなことなかったけど。今が一番楽しいなって考えたこともなかったのに、今が一番楽しいって思う。なんかわかんない。ま、天職だったのかな自分の。




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