匿名希望(23)

ーなんでこの写真を自分の大切なものとして、選んだのか。

うーん、大学3年、2年の終わりくらいから自分の生活において、このことを考えてる時間が圧倒的に多いからで。
まあ、いろいろやりたいこともあったけど、そういうのもいろいろ削って、こっちのためにお金貯めたり、実際に使ってこ長い期間旅行したりってしてる間に、まあ人生の、人生のサイクルにおいて、けっこう大きなパートを占めてきてるから、これを選ばさせてもらってる。
今実際に仕事初めて、仕事楽しいけど、その反面、ねえ、5年くらいしたらねえ、仕事辞めてアフリカとか半年くらい行きたいなとか思っちゃってるし。そういう意味でどんどん、自分の中で占めてる割合が大きいから今回は旅行になりました。


ー旅行ってこれ以外にもいっぱいしてると思うんですけど、その中でこの写真を選んでるのは、旅行全体を表してるのか、それともこの旅行が特別だったのかっていう。

あーこれは、もうなんか。うん。旅行は全部素晴らしいけどね。
そういう意味では、旅行を表す写真はいっぱいあって、これは多分一番キャッチーで、多分素人というかあんまり旅行しない人にも、多分ウユニ塩湖ってみんな知ってると思うし、まあけっこうわかりやすいからこれ選ばしてもらったけど。
自分をこう旅行に引きずり込んだ写真は別にあるんだけど。
まあ今日はちょっとこっちで。


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ーその魅力に、それが宝物だと感じる、今までの旅行が宝物なのか、旅行自体が宝物なのかどっちなんすか

うーん、両方あるな。両方あるな。確かに今なんもしてない時、仕事終わって部屋帰ってきた状態で今までの旅行の写真見るとやっぱりよかったなって思うし。
でもこれから多分、するであろう旅行もそうなるっていう確信ていうか自信ていうかそういうのあるから、今の答えは多分2つに当てはまるなあ。


ー旅行っていうのが宝物になってる理由ていうか自分にとってどういうもの。
未知との遭遇と達成感やな。
うん、二郎じゃないけど。未知との遭遇やろうな。やっぱり、こんなんね、国内とか家のその普通に生活して見えるもんじゃないし。
うーん。人生という、人生なんたるかって考えた時に、いかに色んな経験を積めるかだと思ってるから、そう考えると旅行って一番手っ取り早い。


ーそこでじゃあ、過去の旅行から得てきたものとかってのも。

そうだなあ。仕事してて、あ、旅行役に立ったなってのは、やっぱり、度胸が身に付くね。なんか、すごく大げさかもしれんけど、まあ言ってしまえば日本の代表として行くわけじゃん。向こう、例えば外国人がこう俺を見た時に、ある程度俺との対応の中で、俺のイメージがある程度日本人ていうイメージを持ってるので、変なことできないわけで。
そうなるとやっぱ、ふっかけられたりする時に、俺は常になんかやり込められないようにしようと。常にちょっとある程度、強い心を持ってって言ったら大げさかもしれんけど、身構えて行ってるから、そういった意味でその外国人とセッションしていく中で、そのネゴ力とか、まあそうだな、経験値積めるから、それで今仕事ってけっこう外国の人ともさ、やり取りがあるから、そういった意味でけっこうプラスになってるかな。
ちょっと答えになってるかちょっと微妙だけど。


ーこう宝物って決定づけるものっていうのは、その旅行が宝物だと決定づけるものってなんですか。

うーん。自分のその使う労力のうちの金額的に考えた面と時間的に考えた面で、多分これが一番大きい。確かにらーめん食べる時間と、その食べに行く交通費とか出費ってもんでもけっこうなパート占めてるけど。
まあ他にも飲みに行ったりする労力、お金っていろいろな面で考えた時に、やっぱ旅行が圧倒的に多いから旅行が一番かな。


ーなるほど。それだけを賭けるなんか魅力っていうのがあるってこと。

そうやね、やっぱ未知との遭遇と達成感やな。
うん。
けっこう本とか読むの好きで、きれいな風景とか見てるとね、やっぱ行きたくなっちゃうから。行くのが難しくなるほど、大二病かもしれないけど、逆に。
正直ね、例えばウユニ塩湖だって、最近けっこう最近みんな行ってさ、正直ね、行きやすいっちゃ行きやすいんだけど。もっとハードで、みんながこんんなとこ行けるの?みたいなとこいっぱいあるから、そういうとこいっぱい巡りたいなって気持ちは往々にしてあるな。


ーなんでこう駆り立てられるんですか。

うーん。その話をするとこの写真じゃない写真を一個見せなきゃいけないけど、それはあり。


ーありです。

これがきれいやったからな。これ、カンボジアのプレアビヒアっていう、アンコールワットがとても有名やけど、アンコールワットに隠れた第二の遺跡になってて、めちゃめちゃこう地平線まで広がってるわけで。
これを見た時に、なんだろうな。今まで旅行で見てきたものとはまた違うものがこみ上げて。なかなかこれ誰も知らんし、地球の歩き方にもこのくらいしか載ってないから、この経験をしたのはなかなか自分しかいないっていう、なんか自負じゃないけどそういうのがあるから、なんだろうなあ。病みつきになってるんだよね。そういうのがきっと。
なつかしい。


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ー自分だけしか見てないみたいな、ちょっと少年の心っていうか。

そうまあ、優越感というか、そうそうそうそう、まあ大二病やな。みんなと違うことがしたいっていう、みんなと同じ台詞を多分俺も言ってるわけで。


ーていうのがまだ自分の中に残ってる。

残ってるね。未だに、すごい、見ると行きたくなるとこがいっぱいあるからな。


ーそれ旅行以外でも感じることあるんですか。

ああ旅行以外ねえ。旅行以外ねえ。


ーその旅行はとにかく感じる。

そうだねえ。そうだねえ。そうだねえ。


仕事とかもそういう面あるかもしれないけど、やっぱり旅行が一番圧倒的に多い気がする。


ーこれを見て、自分の楽しみが見つかったみたいな表現がいいんですかね。

そうだねえ。


ーで、さっきの写真がその楽しみの積み重ねみたいな象徴的な写真だっていう感じなんですか。

これがそうだねえ、これがきっかけで。さっきのウユニ塩湖はまあ一番キャチーで、誰にもわかりやすい写真ていう意味でそうだね、選んだ。


ーその旅行の思い出とかってのが宝物っていう形になってるってことですか。

そうだね、思い出もそう、うんそうだね。


ー思い出とか経験とか。

うん、経験とか。
あと自分が今、現在進行形でなにしてて楽しいかっていうのを考えた時に、次の旅行のことを考えることも。
例えば土日って色んな選択肢があってさ、友だちと野球見に行ったりっていろいろある中で、部屋に1人こもって次の旅行の予定を考えてるだけでも、すげえ楽しいしわくわくするから、まあそういうのも多分プラスなのかな。


ー経験が宝物で大切なものだと今思ってる。で、今も現在進行形で旅行のこと考えたりするのも好きだしって。旅行に関わること全てが宝物みたいな。

そうだね、そうだね。そうだね。トラブルとかもね、酒の席でも話になるし、やっぱ達成した、例えばきれいな風景1枚写真に収めるだけでも、こんなとこ行ったんだぜみたいな話題にもなるし。そうだねえ、旅行にそう、旅行に関する全てがね宝物やな。


ーとにかく楽しいっていう。

そうだね、そうだね、そうだね。楽しいね、やっぱり。


ー次は夢について喋ってもらいたいんですけど。自分がこう達成したいしたいこととか、やりとげたいこととか。




ー今、こう思ってる。なんかのために今は生きてるみたいな。こう目標、大きなものだったり漠然としてたりとかでもいいですけど。

あー、うーんもう。この旅行とは?


ー関係なくてもいいですし、関係してても別に。自分が今一番そう思ってること。

うーん。二つあって、それが背反してるから、厳しいんだけど。
やっぱり、旅行が好き。
旅行が好き言いながら、やっぱ仕事してる身で、一週間時間軸で考えたときほとんど時間仕事に捧げてるわけで。そうなってる以上はやっぱり会社にある程度貢献がしたい。
まあ会社っていうのはもちろん社会にプラスなことをするためにある、目的をまあなんだ、むずかしいな、目的のために動いてるとこもあるけど。
やっぱり今の会社に自分を、その社会に貢献するだけじゃなくて今の会社にも貢献したい。
で、具体的に言うと、うちの会社って今世界で3番。2番とか1番になれるようなお手伝いがしたいな。せっかく雇っていただいたし、必要としてくれてるんだから、それこそシビアに数字を出していきたいなってのはあるな。1位と2位の会社がちょっと強いから、なかなか難しい目標ではあるんだけど、自分の働きによって、2位との差をどんどんつめて、いずれかは世界2位に、それがいずれかは1位にしていきたいと、素直にですね。


ーもう一つが。

旅行やね、こんなこと言ってながら、やっぱりいつかちょっと、大学でけっこう色んなとこ旅行したけど、やっぱり足りんな。
目標は70カ国。今の倍や。特にアフリカ、アフリカやね。アフリカやね。
アフリカのその東側ってけっこう比較的簡単に入れるんだけど、西側ってなかなか難しくて、中央アフリカから西アフリカって。ああいうところを、ね、それこそ空路無しで陸路だけでこう、北から南に横断したりっていうのはしたい。
そういう具体的ルートが決まってるわけじゃないけど、1回、ね、6ヶ月なり7ヶ月なり時間を使ってゆっくり旅行はしたい。それが夢。


ー最初の方から聞くんですけど、会社に貢献したいていうのはどういうところから気持ちとしては生まれたんですか。

うーん、まあ仕事が楽しいから。そういう機会を与えてくれてるところに恩返しをしたいってのもあるし。けっこう、なんだろうなあ。世界で戦う日本みたいな会社なところがあって、けっこう技術で勝負してるわけで、そこで技術で勝負してる会社、むずかしいな。
ちょっと待って。ちょっと待って。
ああシンプルにいこう、シンプルにいこう。だから3番じゃ嫌だ、1番になりたい。それだけだ、それだけや。ああ、少年の心よ。誰でもそれを持ってるはずや。


ーそれに重なって恩返ししたいってのは素直にある。

そうだねえ、うん、うん。


ーこっちのその旅行の、70カ国行きたい、アフリカ行きたいっていうのはどっからこう目標だったりとか。

正直もう社畜になる予定だったんだよ、去年の今頃は。
で、夏2ヶ月近くヨーロッパとかいろいろ旅行して、卒業旅行で2ヶ月近く今度は南米の方ずっと旅行して。お腹いっぱいになる予定だったんだけど、全然お腹いっぱいにならなくて。
それだけですわ。まだまだ足りないと。こういう写真ばっか見てると、まだ見るべきところはごまんと残ってるんで。


ー70越えても

そうだね、お腹いっぱいにならなかったら、お腹いっぱいにならなかったら。まあ指標でしかないな。今の倍だからだいたい。
気持ち次第だね、そうだね。まあそういう感じで言うと、まあ何カ国っていうよりも飽きるまで。飽きるまで。
あと条件を付けると、若いうちに。やっぱね。


うーん、なんか例えばさ、早めに家庭を作って子ども輩出して50いくつで行ったとしても、やっぱり体力、体力的な意味で制約かかっちゃう。20代のうちの元気なうちに、まあ行きたいってのはある。


ー自分の夢ってところで、旅行と旅行なんで重なってるんですけど、その関係性ってのは、なんていうんですかね、大切なものがそのまま夢になってるみたいな。

そうだねえ、そうだねえ、そうだねえ。生活して何してるか、仕事してて、仕事してるか仕事してないか、仕事してて、してる時はやっぱ仕事のこと、仕事してない時の多くの時間はやっぱ旅行のこと考えてるから。
常に意識のあるところに夢を追いかけるんやなあ多分。


ーもう一つの仕事の方の夢っていうか、やりたいこと目標っていうのと、宝物との関係はどういう関係だと思いますか。

まあ、ね。全然、相反してお互いに邪魔をするような話だから。まあ、もちろん上手くいけば、両方上手くいけばそれはそれで気持ちいいんだろうけど。現状厳しいね。


ー葛藤してる自分がいるんですかそこは。

そうだねえ。それこそ。どっちもやりたいって言ったら、あと5,6年でね。
あと、5,6年で、自分の力でひっくり返るような順位ではないしね、やっぱり。
そこまで深くは考えてないけど、どっちもできたらいいなって考えてる自分がいる中で、やっぱり無理だなって諦めてるところが。


ーそれどっちの思いとかあるんですか。どっちかは叶えればいいやとか、どっちも叶えたいとか。

どっちも叶えたいけどなあ。その時のテンションによるなあ。気分になあ。昨日風立ちぬ見ちゃったからな。風立ちぬ見ちゃった身分から言うと、今は前者やな。堀越二郎さん頑張ってたからさ。


ーなんか言い残したことないですか。
うーん。やっぱり人生一度きりだからな。
最初相反するとか言ってたけど、やっぱり今の時点ではどっちかを切るっていうつもりはないな。
追いかけるだけ追いかけて、つめてつめてってどっちも全力で、まあ無理やったらそれはそん時。
どっちも頑張りますってことで締めさせていただきます。



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